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ジリジリと太陽が照りつける7月の終わり。
7月と言えば夏、夏と言えば、野球の季節。
今思い返せば、野球の季節だというのにグラウンドにいた時間がかなり短く感じる。
藤咲 優(ふじさき ゆう)は、そう考えながら銀色に光る金属バットを片手に持ち、空に浮かぶ大きな太陽を眩しそうに目を細めて見ていた。
「7月も終わりか……」
うだるような暑さの中、彼は帽子も被らずに太陽の光を短く整えられた黒髪で受け止めていた。
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