第4話

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「おっと失礼」 闇より黒い瞳が 黒鳥の羽根のような黒髪の合間にのぞく。 「固い握手は信頼のしるしだと習ったもので」 苦痛に歪む僕の顔を捕えると 彼の瞳は怖いぐらいにキラキラ光った。 「信頼ね――それは明日カウンセリングルームに、君がきちんと現れてからの話だ」 僕はその手を振り払い言った。
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