第4話

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「先生の手、すごく綺麗だ。それからあの目――おまえも見てごらん」 形だけ声をひそめて 無遠慮に僕の目の中を覗き込む。 「幅の広い大きな一重。こんな魅力的な目、見た事あるかい?まさにオリエンタル・アイだ」 ノアに見つめられると 僕は不本意にも頬が熱くなるのを感じた。 「ほら――先生が赤くなってるよ」 絶妙なタイミングで 類は踵を返して洋館の中へと消えてゆく。 僕ら2人を残して。
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