風紀委員3人に囲まれてるなんて、どんなけ鉄壁なんですかっ!

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◆  群青サトリ。二年生ということは柘榴と同級生である。 「かわいい子だったな……。どっかの暴力女とはえらい違いだ」 「なに鼻の下伸ばしてんのよ。みっともない。……まぁどうせ。あんたは助けに入って逆にやられた間抜けとしか記憶されてないわよ」  睨み付ける柘榴だったが、明日菜は気にも留めずに話を続ける。 「サトリさんでも、犯人の男の事を知らなかったかぁ……。なぜか被害者はみんな陸上部の人たちなのよねぇ……」 「そうなのか?ってか、そんな情報どっから拾ってきたんだよ?教師がそんな秘密、お前に話すとも思えないんだが……」  彼の疑問に明日菜はなぜか得意げになると、腰に手を当てて答えた。 「だ・か・ら!言ってんでしょうが。私は風紀委員――通称W.W.Wのメンバーなんだってば」 「W.W.W?」  柘榴は初めて聞いた単語を聞き返した。 「そう。生徒会長直属の特殊能力鎮圧部隊」 「ちょ……ちょっと待て。今なんつった?特殊能力?」 「と……特別に訓練された生徒ってことよ……とにかく、私とキラとスズちゃんの三人は、そのW.Wのメンバーなのよ。っても三人しかいないんだけど……」  彼女たち風紀委員は先程のような学園の平和を脅かす生徒達を捕まえ、更正させるのが仕事なのだ。  さらに彼女に質問を続ける。 「さっきの奴みたいなアブナイ連中を力で押さえつけられるのか? なんか特別な訓練でも受けたりしてんのかな……」  明日菜は人差し指を立てると、それを柘榴の鼻先まで近づけた。 「あんた。私を誰だと思ってんのよ?私たちW.W.Wの三人は特別な訓練なんかしなくても十分に強いんだから……。あんなメガネなんて瞬殺よ……瞬殺。 なんなら明日あのメガネをおびき出すつもりだから、あんたにも見せてあげようか?」 「え?おびき――」 「明日菜。一応私達の事は秘密なんだから、一般生徒にこれ以上関わらせるのはやめた方がいいわ」  いつの間に現れたのか、明日菜の背後には涼音と星がいた。  柘榴の言葉は彼女たちのセリフで打ち消される。 「まぁまぁ……。良いって。どうせ私たちの事を知っている生徒だって少なからいるんだし……」 「それは……いつも明日菜が派手に暴れるからじゃ……」  柘榴は、星の言ったその言葉に思わず吹き出してしまった。 「なにが可笑しいのよ」  不機嫌になった明日菜が柘榴を睨み付ける。
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