南国焼肉パワー②Fake Name

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……はあっ!? 衝撃の発言に、私の箸から豚トロがポトリ。 ちょうど、下にあった小皿に落下し、タレが飛び散った。 でも、セーフ。 白いチュニックには被害なし。 「…なぜ、そう思ったの?」 私は冷静を装い、訊いたあと、 グラスの烏龍茶を一口啜る。 これは爆弾だよ。答えによっちゃ、私、箸投げて帰るから! 「上手だから…… さりげなく、リードしてくれるし、痒いところに手が届く感じ、すげえって思ったから。 そういう風に感じたの初めてだった」 慎也は、ちょっと照れ臭そうに上目遣いをした。 そのいたずらが見つかった小さな男の子みたいな目を見た瞬間、私は完全にノックアウトされてしまった。 もおお~っ …可愛過ぎるって~! 「…慎也!肉、食べよう!」 私は、カルビ、上ロース、ミノを次々に網の上に置いた。 肉が、じゅう、と音を立てて焼けていく。 「私、焼肉の匂い嗅くと、この後、セックスするぞ~って胸がワクワクしちゃうんだよね!」 「そうなの?香代子、変わってんなあ」 …慎也は、覚えていなかった。 ☆お終い☆
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