勇者の腕枕で アルマゲドン回避

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仕方なく、あたしは、ベッドから起き出した。 「……わかった」 ハルキの部屋の押し入れに突っ込んであった皺くちゃな制服に着替え、ピンク色のリュックサックに化粧水とかコスメとか、着ていたTシャツと短パン、床に落ちていた白いワンピースを詰めた。 アルマゲドンなのに。 面倒くさいな、と思っただけで涙が出ないのは、なぜなんだろう… 不思議だな。 ハルキを本気で好きじゃなかったからかな。 「残りの荷物はあとでまとめて、送ってやるよ」 優しい声に背を向けて学校へ向かった。 面倒なことは再び、起こった。 最後のベルがなり、帰り支度をしていたら、ツカツカと学級委員長が来て言った。 ずっと、机の上に突っ伏して寝てたけど、久しぶりの授業でクタクタだったのに。 「佐々木さん、鈴木先生が呼んでます。生活指導室まで来て下さい」 学級委員長は、メガネをピカリと光らせた。 セイカツシドウシツって、どこ? と訊くと、学級委員長は少し困った顔をしたあと、自分のカバンからノートを取り出し、一番最後のページをびりりと破いた。
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