勇者の腕枕で アルマゲドン回避

5/13

15人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
「…彼氏んちで寝てる」 カズミチは眉間に皺を寄せ、首を亀みたいに突き出した。 呆れた!というふうに。 それから、ばこん!と机のふちを、メガフォンで叩いた。 「あのなあ~男女交際もいいけど、」 「いや、今日別れたんで!」 何言わすのこいつ。頭きた。 「…そっか」 気の毒そうな顔。ムカつく。 「ま、なら、これからは学業に専念しろよ。 休んだ分は補習で補えばいいし。 秋には文化祭もあるからさ」 全く興味のない、ブンカサイとやらをやたら快活に発音するカズミチ。 ワケわかんない。 もっと気分転換をしようよ。 「…ね、カズミチ」 「こら。鈴木先生って呼べよ」 「質問していい?」 「ああ、いいよ」 こくん、と頷くカズミチ。 「あたしのこと、バージンだと思う?」 「バ……」 みるみるうちにカズミチは、真っ赤になっちゃった。 「ね、どう?」 「か、彼氏の家でなんとかって、言ってたから…多分、違うんだろうなあ!」 ばこん、ばこん、 メガフォンを自分の腿に打ち付ける音が…強い。 痛そう。めっちゃ、動揺してる。 「じゃ、次はクイズね!」
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加