15人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
「ごめんなさい、へんなこと言っちゃって」
イヤ。あなたの笑顔が見れるなら、俺は何を言われたっていい。
マリエと会える週末が、待ち遠しくて待ち遠しくて。
不思議と、家族への不満も消えていって、母親にも優しくなれた。
やがてマリエは、テーブル席ではなくて、カウンター席に座るようになった。
1番右側の、指定席。
俺は自腹を切って、紅い薔薇を買い、一輪挿しに飾った。
「いい匂い。薔薇、大好き」
マリエは、時々、大きなヘアクリップで、髪をアップにした。
白くて、色っぽいうなじがむき出しになっている。
嬉しいけど、複雑だった。
その部分をマスターや他の客には見せたくなかった。
マスターは硬派なおっさんだが、興味ないふりして、マリエを時々、エロい目で見てる。
密かに人妻にハマる俺。
誰にも打ち明けることのない秘密を俺は温め続けた。
3ヶ月後。
そんな日々は、急展開する。
最初のコメントを投稿しよう!