南国焼肉パワー①Boy Meets Girl on the Beach

6/6

15人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
…あーそうか。 私達のコテージには、もう入れないからね。 チェックアウトしたから、今頃、 ルーム係のおばちゃんがお掃除中だね。 飛行機の時刻が少しずつ迫る。 シンヤが果てた。 私はシャワーを浴びる。 旅が終わってゆく。 淋しいな。 名残惜しいけど、仕方ないね… シンヤ元気でね。 見た目、チャラいけど、根は真面目。 もしかして、大学デビュー? どうせ、彼女いるくせにって思ってたのに。 ブラジャーのホックを後ろ手に留める私に、シンヤはベッドで寝そべったまま言った。 「りな、アド教えろよ。 横浜かどっかで逢おうぜ」 あらら? 「セフレにする気? そんなもんいらないんだけど~」 私の軽口にシンヤは、 ははっとウケて笑う。 目尻が下がって、ハの字みたくなる。 あー、綺麗な白い歯。 羨ましい。 「教えないと、りなのパンティ、 返さない。形見に貰うから」 「何それ?すごい脅し文句。 どうせ、私達が帰ったら、すぐに他の女と仲良くなるくせに~」 「ならねえよ」 あ、なんか卑怯。 そんな悲しげな目しないでよ… ま…いっか。 …ちょっとだけ…暇つぶし。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加