南国焼肉パワー②Fake Name

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シンヤの髪は短く黒くなっててビックリ! 見違えた。 大きめの耳に光っていたシルバーの軟骨ピアスもごつい指輪も、ないじゃん。 黒いTシャツにGパン。 シンプルだけど、チェーンの付いたベルトがオシャレ。 逢うなり「腹減った、少し早いけど、夕飯、食おう」って言い出して、私達は、そのまま駅ビルのエレベーターに乗る。 最上階に着くと、シンヤは、正面にある焼肉屋に脇目も振らずに入っていく。 あー…こいつ。 あの時の私の話、覚えてるんだね。 メニュウを広げ、さっさとおばちゃんに注文するシンヤ。 カルビに上ロース、ミノ、豚トロetc 何、この強引さ…まあ悪くはないけど。 「普通、こういう時、何がいい? パスタ?とか色々訊かない?」 オーダーが済んだあと、私が皮肉っぽく言うと、シンヤは首を傾げた。 「訊かねえ。りなの顔に焼肉食べたいって、書いてあったから」 へ……? どんだけ私、肉食獣よ?
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