第2章

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「おーい、東いるか?」 かなり大きい玄関を勝手知ったる感じでがらがらと開けて大きい声をあげる和也。 お前…茶道といったら礼儀とか作法とかうるさいんじゃないか? 「うるさいですよ、和也」 何度も東、東と声をあげているうちにやっとご本人が登場したようだ。 「よう、東。久しぶりじゃねぇか」 「相変わらず口が悪いですね。まともな挨拶は出来ないのですか?」 そう言って現れた東とやらを見たとき俺は息を飲んでしまった。 「ま、まぶしい…」 こんなすげぇ男初めてみた。 着物は勿論似合ってるのだが、なんでこんなにセクシーなんだ? 髪の毛も染めたことがない感じでさらさらで顔もなんとも男前だ。 何て言うんだろう。 優しい感じのお兄さん… 「拓也、お前こいつに惚れるなよ」 「ほ、惚れるかっ!!」 俺があまりに見とれていたのだろう、それを見た和也は疑いの眼差しでそう言った。 誰が男に惚れるかよ。 俺が女なら確実に惚れてたけどな。 「早く彼を紹介してください、和也」 本人を無視して俺達はなんてやり取りをしているんだ… 「す、すいません。俺高橋拓也って言います。あの…ホントに俺と同居をしてくれるんですか?」 「私は瀬戸東です。宜しくお願いします。まぁ、玄関ではなんですので中へお入りください」 そういうと東さんは、しなやかな動きをしながら俺達を中へ案内してくれた。 何でこんなに様になるんだ…マジでカッコいい… 。
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