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「ちょっ、和也どうゆうことだよ!」
「だから、俺留学する」
話は冒頭に戻る。
住み始めは凄く不安だらけだった。
和也は本当に俺の変な癖を理解してくれるだろうが。
嫌われはしないだろうか。
だが、そんな不安は直ぐに吹き飛ぶ位に楽しい生活だった。
俺達の借りた部屋は2LDKだが、かなり贅沢なへやだった。
後から知らされたことだが、和也の家はかなりの資産家らしく大学生の息子に渡した部屋は二人にはかなり贅沢な部屋で
俺がそんなおこぼれにさずかってよろしいものなのかと聞くと、
「親も了承済みだから気にすんな」
の一言で片付けられ話はそれで終了。
それからの俺の生活は一変した。
いや、基本は変わらない。
朝のパンとコーヒーは和也が合わせて一緒に食べてくれ、電車は今までより近くなったが、新たに時間と車両と席を決めてしまえばいつも通り。
授業中も相変わらず俺達は同じ席で同じ場所。
ちなみに俺はバイトをしているが、勿論流れ作業で毎回同じ仕事ができる工場を選んだ。
接客などやろうものなら、臨機応変な対応が出来ず客を怒らせてしまうのが目に見えているからだ。
月曜、水曜、金曜、日曜が出勤日で俺が家にいるときは和也は友達をよばず俺と過ごしているようだった。
和也のそんな気遣いに甘えきっていたためであろうが、和也が留学するなどと言い出した時、正直地獄のどん底に落とされた気持ちになっていた。
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