迷った先は氷界のお城だった。

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ある日小さな少年は道に迷っていた。 少年の名は嶐憂。八歳。 「ここはどこだ?」 俺は首をかしげる。 看板には“氷界”と書いてある。 聞いたことのない名前だ。 「やべぇ…早く戻らないと父ちゃんに殺される!」 まぁ、とにかくテキトーに行ってみるか。    * …なんだここは。 見知らぬ街に見知らぬ人…最悪だ。 ここはひとつ、道を聞くべし! 「あのー…」 若い男の人に声をかけたがあっさりスルーされてしまった。 確か、氷界の人はクールで冷たいって言われてるな…。 でもこんなことで俺はめげない! 優しい人だってちゃんといるはず! 「すんませーん!」 一人。
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