#?

2/2
前へ
/68ページ
次へ
暗い闇の中を走っていた。もうどれくらい走ったかなんて覚えていないけれど。 「待てやごるぁ!!」 「……くそっ」 後ろから僕を追う声がする。振り返らないで僕は走りつづけた。ときどき何かが飛んでくるのだけど感覚で避ける。 「はぁ……はぁ……」 もうすぐ街の中だ。ここまで来れば大丈夫かもしれない。逃れられるかもしれない。という望みを持って、転けそうになる足を前に進める。 「もう少し……!!」 そんなとき、視界の端に女の子を見つけた。その子はその子で男に囲まれている。何が起こるかは予想できてしまった。そしたら自然と足が向いていた。 だが現実は無情だ。僕の腹部に何かが刺さり、意識は闇に落ちた。
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加