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◇ 東京の、小さな孫請のゲーム会社に何とか就職が決まって、一人で上京したのが、今から6年前のこと。 最初は仕事や家事なんかが上手く出来ないのと、友人も誰もいない土地で、人生で初めての一人暮らしが、情けない事に寂しく、女々しいと思われるだろうけど、泣いてしまう事も多々あった。 けれど必死に仕事をこなしたお陰か、段々と要領良くデータを仕上げられるようになったし、家事もなんとか出来るようにもなった。 簡単な料理も作れるし、住みたい街一位である町にお気に入りのブランドの店があるのも発見した。 つまりは、色々と慣れてきていて、一人暮らしを満喫していた。 そんな時だった。 お袋…俺の母親が亡くなったのは。
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