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「あんた死んだのよ?」
「いい男はいるのか?」
「いや、だから…」
全くぶれない阿部さんに戸惑いながらも女性は説明をはじめた。
女性が話してる描写なんかいらないだろ?
俺が要約してやろう
・俺は死んだ
・ただ、この死は天界のミスでおきたことで間違った死だった
・だから異世界に行かないか?
・このビッチは神様らしい
って、ことだ。
わかったかノンケの諸君。
「異世界にはいい男がいるのだろうか…」
阿部さんは目を閉じて鎧を身に纏い剣を奮う渋くもどこか初々しいいい男を想像する。
あぁ、これはきっと男神様の贈り物に違いない。
「なんなの…ほんと…」
神様は阿部さんの思考回路について行けずただ距離を置くだけだった。
「よし…異世界か…夢が広がるな」
「はぁ…まあ、とりあえず知識とかは直接頭にぶち込んでおくから…
そこの扉から出なさい」
神様が指をさす先には変わった紋様が刻まれた扉があった。
さっきはそんな場所に扉なんてなかったはずだが
まあ、気にすることはないだろう。
いい男が待っているなら万々歳だ。
「行ってくる」
「さっさと行きなさい」
おっと、女性相手とはいえ
お礼の一つは言わないで行くのは男の品格に関わる
「色々ありがとな」
俺はニッと笑いそう言って扉を開けた。
「……いい男」
何か聞こえた気がするが気の性ってことにしておこう。
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