3章 Let’s 新歓!の巻

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前から走って来る明が俺に目配せをした。明が目を向けた先は空き教室。 俺は頷いて、目的の教室の扉まで来ると、俺と明は前後の扉から同時に同じ教室へ入り込む。それに続いた会長が入ってすぐに扉を閉めた。 追い掛けてきた親衛隊は入ろうとするが、突然止まったせいで、後ろに続く奴らに押されてドミノ倒しになってしまった。…大丈夫かな。 反対側の扉の方を見ると明と宏文が教室に入っている。……明の奴、副会長が入ってくる前に扉閉めたな。…副会長、御愁傷様。 「明!」 と、バ会長。どうやら諦めていないらしい。明に向かって走っていく。 明は机の上に軽々と飛び乗ると、会長を跳び箱のようにして飛び越えた。それでバランスを崩した会長が転けた、宏文を巻き込んで。 さすがは明、GJだぜ。ドヤ顔で机の上に着地した 「うおっ!」 「ちょっ!危な…」 と、思ったんだけどね。 机なんて不安定なものに勢いよく着地したせいで、机が揺れた。そのせいで明は足を滑らせ、机から落ちる。そこを俺がすかさず支えて…なんてことはできず、明と一緒に倒れ込んだ。
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