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「明の席はあそこだ」
「おう!ありがとな!聖夜!!」
『何で名前呼び捨てしてんのよ!』『聖夜様が穢れる!!』
再び罵詈雑言の嵐。こんな時のためにと用意した耳栓が意味をなさない。
「ちょっ!痛い!!何すんのさ!!」
とクラスの可愛らしいチワワ系男子が叫んだ。多分通路に脚を出して転ばせてやろうぜ的な感じだったのだろうが、見事に踏まれている。
「ごめん!だけど通路に脚出してたら邪魔だろ!!お前だって悪いんだからな!」
声デカいし、煩いし……クラスの大半から睨まれる転校生。あれか、宇宙人タイプか、この転校生…
突き刺さる視線に気付かないのか何なのか、総スルーして席に着いた。(その間、もう三人程の足を踏みつけた)
「あ、俺明!隣の席だしよろしく!!名前なんて言うんだ?」
早速、宏文に絡み始めた転校生。本当にありがとうございます。誰得俺得ですよ。俺、平凡総受け好きなんですよね。
「え、あ、飯田 宏文……です、はい。」
宏文めっちゃ顔引き攣ってますやんwwwwww
言い忘れてたが、俺の席は廊下側の一番後ろ。転校生の様子はばっちり観察出来るし、自分は絡まれない位置という最高ポジション。やったね。
その後、転校生は爽やか君と一匹狼君とも会話し、放課後には既に2人とも転校生の虜となっていた。
ちょっと待て、何があったよ……見逃した……
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