記憶の欠片

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しゅんとしてるあたしなんてあたしらしくない。 だけど、過去に囚われ続けてる自分が嫌になる。 きっと今のあたしの笑顔だって、無理してるってことぐらい真尋にはバレてるはず。 でもね、笑ってないとだめなんだ。 真尋と2人でリビングに戻ると、とてもいい香りのするオムライスが出来上がっていた。  「今日はオムライスなんだ!」 やばい!めちゃくちゃおいしそうなんだけど。 卵はフワフワでその上からかかってるデミグラスソースなんて、腹の音を止めない気だわ。 プロですよね、すでに。 これ売り出しちゃっても全然問題ないよね。  「早く食べなよ、姉ちゃん。せっかく俺が作ったんだからさ」  「もちろん!いただきまーす」 口一杯にオムライスを頬張る。 んー!!やば!めちゃうまなんだけど。 何これすごいよ、ほんと。 口の中で卵がふわーって溶けてったよ!! これぞまさにまいうーだわ。  「どう?おいしい?」  「うん!もうめちゃくちゃおいしい!文句1つない感じ」  「へへへ。よかった」 嬉しそうに笑う真尋を見てるとあたしも何だか嬉しくなってくる。
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