準備は念入りに

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柔らかいブラウンの髪の毛が目にかかっていて、くすぐったそうに少し顔を歪める。 ほんと羨ましいぐらいきれいな顔してるよね。 整いすぎたその顔立ちからは、とても高校生とは思えない。  「湊くん」  「…うるせえ」 眠たそうに目を開け、心底不愉快そうにあたしを睨んでくる。 す、すみません、起こしてしまって。  「あ~!おはようみっくん」  「おはよ」 無造作なブラウンの髪の毛が目にかかり、色っぽさが際立つ。 乱れたワイシャツからはきれいすぎる鎖骨が見え、ますます色っぽい。  「おめーが起きるなんて珍しいじゃねぇか。どういう風の吹き回しだ?」  「こいつに起こされたんだ」 そんな不機嫌なオーラ全開にしなくても。  「準備の続きしよう!ほら、みっくんも」 半ば強引にソファから移動させられ、準備をやらされる湊くん。 だけどそんなに嫌ではなさそう。  「なんだこれ」 湊くんの手にしているのは、淡いブルーのレースの付いた下着。  「そ、それあたしの!!」 目にも止まらぬ早さで湊くんから下着を奪いさり、一瞬でキャリーバッグの中にしまった。 今完全にボルトを抜いたよ! ウサインボルトを抜く速さであたしの手が動いたよ!!
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