準備は念入りに

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 「なかなかいい下着じゃねぇか。いい趣味してるぜ」  「よ、余計なお世話です!」 楽しそうに喉を鳴らして笑う涼くん。  「お前、あんな下着つけてんのか」  「う、うるさい!」 変なこと聞いてこないでよーほんと。  「乙葉ちゃん、もちろん水着も忘れないでね?」  「み、水着??」  「そうだよ?海なんだからもちろん必要だよね」 全く彼らにはついていけないんだけど。  「琉夏は何の水着着るんだー?」  「僕はねー!」 あれま……楽しそうに笑って琉夏くん行っちゃったよ。 楽しそうに涼くんと水着を選ぶ琉夏くん。  「お前は準備できたのか」    「ま、まーね」 湊くんはしばらくあたしをじーっと見つめると視線を外した。  「楽しみか?」  「え……?」 急にそんな質問してくるなんてどうしたのよ一体。 いつもの目じゃない、深みのある感情を押し殺した瞳。
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