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乙葉side
「それじゃ、いってくるね」
我が弟に笑顔を見せるが、真尋の表情は曇っていた。
「真尋…?」
「俺としては、いいお年の女の子が男だらけと泊まりにいくのは反対なんだけどね」
あらあら真尋さんそんなこと心配してるんですか。
そんな真尋が心配するようなことは、絶対に起きないね、うん。
「何が起こるか分かんねえだろ。やっぱ心配なんだよ」
「大丈夫だよ。みんなはそんなことしないって」
まず、あたしは彼らにそこまで信頼されてないし。
あたしが泊まりに誘われたことだって、あたしが危なくないようにってだけの理由だからね。
「でもまぁ、ここにいない方が姉ちゃんは安全かもね」
真尋はふわりと微笑む。
弟のくせに整いすぎなんですけど。
ムカつくくらい、中性的な顔なんですけど。
「真尋。あたしがいない間に勝手に女の子、連れ込むんじゃないわよ」
「んなことするわけねえじゃん!第一、女は好きじゃねえ!」
「はいはい、いってきまーす」
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