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「う、うん!」
なんか、いつの間にかあたしは部下さんたちに馴染めてる。
あたしを部下さんたちは受け入れてくれるんだ。
第4音楽室を出ていくみんなの後ろ姿をじっと眺める。
なんか、いいな……こういうの。
「何してんだ」
いつの間にかここに残されたのは、あたしと湊くんだけになっていた。
「ううん、何でもないよ」
「変なの」
「湊くんに言われたくないなー」
無表情のままあたしを見つめてくる。
間近で見るとやっぱりきれいな顔してる。
整いすぎた長い鼻に薄い唇、ほんのり青みがかった瞳。
絵に描いたようなそんな中性的な顔立ち。
「人の顔じっと見てんじゃねえ。気持ちわりー」
「失礼なんだけど?それに、そんなつもりはないの!」
無表情だけど、それはどうでもいいとかそんなんじゃなくて、ちゃんと気持ちや想いは伝わってくる…そんな顔をしてる。
「行くぞ」
「うん」
あたし、楽しみだよ。
みんなと遊んで泊まりにいくの。
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