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でも、男の子の前で水着なんて着たことないし、真尋の前でしか着たことないよ。
だけど……いつまでもこのままでいるわけにはいかないもんね。
覚悟を決めるのよ………乙葉!
片手にパーカーを持ち、そっと更衣室の扉を開ける。
そこにはすでに水着に着替えている湊くんたちがいた。
「あの…おまたせ」
小走りでみんなに近寄ると、あたしを見つめたまま固まっていた。
あの湊くんと隼汰くんでさえ固まっている。
え、何?あたしそんなにおかしい?!
ありゃ、湊くんの持っているアイスが溶け始めちゃってますよ。
「あの、みんな…?」
「あ、いや、お、おせーぞ!どんだけ待たせりゃいいんだよ!」
「ご、ごめん」
みんなの前に出ていくのが恥ずかしくてなかなか来れなかったなんて、口が裂けても言えない!
「乙葉ちゃん。その水着…」
やっぱり似合ってないよね、うん、分かってますよ。
お見苦しいものをお見せしてすみません!!
「すっごく似合ってるよー!」
「え?」
「薄黄色のリボンがすごくかわいい!」
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