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今までだって大丈夫だったんだ。
心配ないさ!!
「俺らと関わってるってことは、もう“アイツ“らに伝わってるはずだ。そんなお前は、今まで以上に危険になる。“アイツ“をなめんじゃねーぞ」
別になめてるわけじゃない。
だけど、あたしは1人でも大丈夫だ。
「来いよ。俺らと」
「けど……」
夏の暑さ…眩しい太陽…透き通る蒼い空。
それは、あの頃の記憶を思い出させる記憶の欠片だった。
あたしと“あの人“たちとの記憶。
「黙ってついて来いよ。分かったな」
「……」
「分かったな?」
「う、うん…」
思わず頷いてしまったけど、夏の今ぐらいの季節は好きじゃない。
嫌でも蘇ってくるから……あの時の記憶が。
そんなこと彼らには関係ない。
でも……あたしの身体が…頭が、心が覚えてる。
そんな不安そうな表情が顔に出てるなんて気づかなかった。
そしてそんなあたしの顔を湊くんが見つめてるなんて、ちっとも気づかなかった。
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