記憶の欠片

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 乙葉side 学校を終え家に帰ってきたあたしを我が弟が迎えてくれる。  「あ、おかえり姉ちゃん」  「うん。ただいま」 真尋は、学校の白いワイシャツに学生服のズボンを腰パンで履いていた。 ちなみにうちには両親はいない。 2人は海外で仕事をしてる。 だから、ご飯を作るのは2人で分担してるわけです。 朝とお弁当の担当はあたし、夜は基本真尋が作ってくれる。 ちなみに真尋はめちゃくちゃ料理うまいからね。 プロ並みだからね、ほんと。  「ご飯出来るの、もうちょっと後だからね」  「うん。ありがと」 真尋はワイシャツをまくり上げ、キッチンへと戻っていく。 あー疲れた、少し休もう。 部屋に行ったらまずはベッドにダイブだね、うん決まり。 誓いどおりベッドに体を委ねる。 あー気持ちー……このまんま寝ちゃいそう。 あ、でも真尋がせっかくご飯作ってくれてるしね、ちゃんと食べないと。 そっと瞼を閉じると湊くんと“あの人“の顔が浮かぶ。 もう関係ないのに。
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