~プロローグ~

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「うぅぅぅ。暑い!。熱い!。助けてぇ。死にたくないわよぉぉ!。イヤぁぁ!。」工事内には狂気にも似た叫び声が響いていた。 ガチャガチャとドアを何度も何度も必死に開けようとする音がしている。 ―ドン!!。ドン!!。ダンッ!!。― ドアをぶち破ろうとする音が激しかったが、次第に音はしなくなっていった。 外から呆然と立ち尽くしていた三人はただただその状況を眺めている事しかしていなかった。 しかしその炎にのみ込まれた工場から10名くらいと思われる人影が地面を這いつくばって命からがら逃げ出してきたのをその三人は見逃さず、お互いうなづいてその人影の方へと近づいていったーー。
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