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俺は、姫さんのことが好きだった。
よくある、「気づいたら」ってヤツだ。
でも、姫さんには想い人がいた
一目で、叶わない恋をしてるんだとわかった。
必死に隠してたらしいが、バレバレだっつの。
報われない恋、というのだろう、この想いは
そんな 報われない恋を、どれだけ続けただろう
姫さんはますます美人になって、
俺は寿命を医者に言い渡された。
そんな時、お前が笑わなくなったのが、ひどく気がかりだった。
今思えば、それが、お前を好きになるキッカケだったんだよな
お前の笑顔を取り戻そうと、色んなコトをした
諦めろと、何人かに言われたけど、どうしても、諦めたくなかったんだ。
寿命のことを知っても、変わらず接してくれて、
無茶をしたら、怒りながら心配してくれて、
些細なことも笑い飛ばして、
そんなお前を、少しずつ、好きになって。
キスを求められた時、本当は、少し嬉しかったんだ
「ちょっとだけ好きだった」なんて言ったのは、
その時はまだ、お前を好きになり始めていたことに気付いてなかったし、少しでも、笑ってくれればいいと想ったんだ
姫さんにしっかり振られ、お前の子供に会って、なし崩しのようではあるけど、
やっと、好きだということを自覚した。
この先、どれ位生きてられるか分かんねぇけどさ、
でも、その全部を、お前にやるよ
傷つきあった分、
傷付けちまった分、
俺が絶対、幸せにするから
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