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その後、全ての用事を済ませ俺は舞達と鈴木の容態を見に行った。
その帰り道、朝霧が舞に話があると呼び止める。
なんとなく話の予想はついていた。
舞を行かせたくねえ……。
そう思っている自分がいることに気付く。
だが気持ちとは裏腹に俺は太一を連れて部屋に戻っていた。
……クソッ。
「……杉浦さん大丈夫っすか?」
「……なにがだ?」
「イライラしてるっすよ。そんなに気になるなら阻止しに行けばいいっすよ」
「……できるわけないだろ。舞の気持ちは俺にはねえんだからよ」
「そんなの確かめてみないとわからないっすよ。舞から直接聞いたことはないんっすよね?」
「……」
太一は俺の腕をグイッと引っ張る。
「じゃ、舞の様子を見に行くっす」
俺は太一の腕を振り払った。
「……隠れてコソコソするのは好きじゃねえ。そんなことするなら、俺はあいつに直接聞く」
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