聡史side

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「よう!悪い悪い、友里恵見つけたから嬉くってさ…。」 この、バカップルが… 俺は飛翔のことより、あの眼鏡女の後ろから感じる今まで見たことがない黒い黒いオーラのようなものから目が離せないでいた。 飛翔の彼女の友達で、顔はよくみかけてはいたが、名前も知らないやつだった。 今までこんな感じは、あいつから感じなかった。 何なんだ? 俺は病院の息子だから、いろんな不思議な体験をしてきた。 俗に言う幽霊ってやつ。 まぁ、見えたからと言って存在を肯定している訳ではない。 俺はそんな不確かなものより、生きている人間の方が愚かで恐ろしいものだと思っている。 だけど、気になる。 自分の今まで経験してきた中でも、最もヤバイやつだと、俺の第六感は叫んでいる。
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