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「オニク、聡史には俺から説明するよ。」
そう言って佐多さんは、静かに口を開いた。
「私の後輩で、万智留の彼氏…
坂下有って知っているだろ?」
「有さん、見つかったんですか?」
有さんは、7年くらい前から突然姿を消した前途有望なミステリー作家。
まだ書籍化している作品は無いものの、その才能を高く買っていた佐多さん。
また妹の彼氏ということもあって、たいへん可愛がっていた。
「ああ…変わり果てた姿でな…」
その言葉に、再び万智留さんは声をあげて泣き出した。
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