いずみside

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私は、小説家になりたかった。 だからペンを拾った時、こんな素敵なペンで原稿を書いてみたい!って思ったのかも知れない。 昨日も夜遅くまでパソコンに向かい小説のプロットを書いていた。 今考えたら不思議な事だ、私はずっとパソコンか、携帯電話で小説を書いていた。 今どきペンを使って書きたいなんて思うはずがなかった。 しかし無性に書きたい 書きたい 書きたい 書きたい。 私は何かに取りつかれたように原稿に向かっていた。 赤い万年筆は私の右手に吸い付くように離れない。 スラスラと私の意志とは違った何かを感じた。 書いているより書かされているという感じだった。 誰なの? 小説を書いている人なら分かるかも知れない… 物語は降りてくるもの 私も何度か経験したことはある。 だが、今回は明らかに違っていた。
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