Lesson ③

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 ―――何故だろう。  彼からのメールを見ただけで脱力感の様なものを感じてしまうのは……  もう一度会う、と決めたはずなのに気が逸れる。 <土曜日空いています。お店はお任せします>  でも詩織との会話を思い出し気持ちを切り替えると、一気にメールを作成し、その勢いで送信ボタンを押す。 「よし!」  そして妙な達成感を覚え、うん、と強く頷くとスマホを手放し伸びながらデスクに俯せる。 「疲れたー」 「疲れたんなら今日はもう帰ったら?牧瀬さん、昨日も遅かったでしょ?」  思わず漏らしてしまった言葉が誤解を招いてしまったらしく、心配されてしまった。 .
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