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―――何故だろう。
彼からのメールを見ただけで脱力感の様なものを感じてしまうのは……
もう一度会う、と決めたはずなのに気が逸れる。
<土曜日空いています。お店はお任せします>
でも詩織との会話を思い出し気持ちを切り替えると、一気にメールを作成し、その勢いで送信ボタンを押す。
「よし!」
そして妙な達成感を覚え、うん、と強く頷くとスマホを手放し伸びながらデスクに俯せる。
「疲れたー」
「疲れたんなら今日はもう帰ったら?牧瀬さん、昨日も遅かったでしょ?」
思わず漏らしてしまった言葉が誤解を招いてしまったらしく、心配されてしまった。
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