Lesson ③

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――… ―… 「いち、にい、さん……」  指折り数えながらカレンダーと睨めっこしていた。 「―――何度数えても、あれから5日だな……」  チラリと落とした視線の先にあるのはスマホ。  何度見ても≪詳しい時間と場所は、また連絡します≫と書かれているのにもかかわらず、このメールを後に村井さんからの連絡は一向に来ないままだった。   いくら仕事が忙しくても、いくらメールが苦手だからといっても普通なら、メールの一本も送られてきてもおかしくはないのに、本当に今週会うの?と聞きたくなるくらいの放置状態。 ―――いっそ無理やりでも他の約束を入れてやろうか。 と、思ってしまうくらい何の連絡もない村井さんに私はヤキモキしていた。 .
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