【鳴らない携帯】

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 何してるのかな?  もしかして、他に好きな人でもできたの?  私のこと、もう飽きたの?  不安が徐々にあたしを蝕んでいき、 不信感を募らせていく。 「最近忙しい」  その言葉が槍となってあたしの胸に突き刺さり、送信ボタンを押す手を止める。  忙しい忙しい、分かってるよ。  分かってるけど、どうしても言いたくて、気持ちを伝えたくて。  だから、あたしはこう打つの。 「あ、返信不要だよ(*^^*)」  待っているだけは、寂しい。  辛い、ツラいよ。  返信不要の言葉に託した本心は、きっとあなたに気づかれないんだろう。  そこに込められた叫びを本当は知ってほしいのに、わかってほしいのに。  大好きだよ、淋しいの!  もっとあなたを感じていたいの!  もっとメール欲しいよ……  でも、あたしはあたしに嘘をつく。 「重い女」「ウザい」「束縛」  そう思われるのが怖くて――  ねぇ、お願い……  もう最後のメールから一ヶ月だよ?  大好き、愛してる、だから、  あなたを失いたくないの……  一言だけでいい。  それだけで、あたしはあなたの愛を感じることができるから――  ――例え、あなたと逢ったことがなかったとしても。 End.
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