第3話

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ん?知り合いか? 見間違える程なごやかに、軽快にお喋りは続いている。 しかし、やたらとおじさんの声が大きい。どうやら酔っているらしかった。ご機嫌なおじさんに付き合う鈴木さん。 やはり知り合いか? しかしそうではない赤の他人だと、後に判明する。 リンゴに手を伸ばしながら耳は二人の会話に傾けた。 「しかし、大変だなぁリンゴ農家も」 おじさんがひときわ大きな声でしゃべる。 「でもね、家族みんなでやっているからね、それ程でもないよぉ」 鈴木さんが朗らかに返す。更に鈴木さんは続ける。 「息子がハイランドにいるからね」 その時である。 おじさんは大きな声で言った。
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