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「あんたたちが、なかよしでいられる方法はね、十五夜の夜に、お月様に住んでいるウサギの神様に、お団子とすすきをお供えして、あんたたちがいつまでもなかよしでいられるようにお祈りすればいいんだよ。なに、かんたんなことさ」
ソメ婆さんは、そう言って笑いました。
ポイとポピーは、ソメ婆さんの話を聞くと、おたがいに顔をみあわせて、それから空を見上げました。
灰色の空から降り注ぐ雨は、やみそうにありません。雨つぶがポイの鼻にポチャンと音をたてて落ちました。するとポイは、ハッとしたようにソメ婆さんの顔を見つめて言いました。
「ソメ婆ちゃん、十五夜っていつなの?」
ソメ婆さんは、ポイの言葉を聞いて、ニコニコとほほえんで「今日だよ」と言って、それから空を見上げました。
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