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「ねぇ、睦月。
あなたなら分かるでしょう?
あなたも好きな人がいたのよね?私には分かってたの、お父様もそのことに気付いて、優秀でそして美しいあなたをあんな身分の低い女と一緒にさせたくはないと……」
その言葉に勢いよく身体を起こして、部屋を出た。
それ以上、その続きを聞きたくはない。
そのまま一階の応接室に向かおうとした時、
「お願い睦月、同じ思いを私にもさせるの?」
と姉は悲痛な声を上げた。
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