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「頼むよ。
それじゃあ、これを訳して欲しい」
そう言って書類を出すと、彼女は嬉しそうに目を細めた。
「英国貴族から公家への手紙か。こんなものを目にできるなんて光栄だな」
彼女の翻訳能力は『多少』というレベルではなかった。
ただ驚き、感心してその仕事ぶりを観察した。
異国の書物を読む為に英語を習ったという彼女。
一歩引いて意見が言える、その見識の広さは知識からきているのだろう。
本当に素晴らしい女性だと心から思った。
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