第二話 想い ―琢磨―

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そうして、現れた彼女を前に、自分は言葉を失っていた。 上品な濃紺のドレスに白いフリル。 真っ直ぐにこちらを見据える冷静な目に、ゾクリとするような美貌。 ―――こんなに美しかっただろうか? 一瞬、そんなことを思った。 夜会で見かけた彼女は、それは美しかったものの、それでも雰囲気は『普通の女』でもあった。 しかし、庭園で再会した彼女は、あの夜見かけた彼女とは別人のようだった。 触れたら怪我をするのではないかと思うほど、研ぎ澄まされた雰囲気。 漂う気品。
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