第三話 露見 ―睦月―

12/29

795人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「君が淹れてくれたのか?」 驚きながらカップを受け取ると、 「メイドがそこに運んで来たことに気付かなかったのか?」 と彼はクックと笑って、そう告げた。 「すまないな、何かに夢中になると外部の音が聞こえなくなる」 そう告げてコーヒーを口に運んだ。 染み渡るように美味いと感じ、熱い息をついた。 そんな自分を彼は面白がるようにこちらを見ていることに気付き、表情を正した。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

795人が本棚に入れています
本棚に追加