第四話 背徳 ―琢磨―
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「それは失礼した」 そう言いながら彼を見詰め返す。 “今まで男を抱いたことも、この先、他の男を抱く気もない!” 「君の言葉をどう受け取ればいいのか、よく分からないが、その台詞は悪くはないな」 そう言って笑みを見せると、彼は硬直したように身体を強張らせた。 そっとこちらの頬に手を伸ばそうとし、それを抑制するように手をギュッと握って、踵を返して、また革の椅子に身を委ねた。
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