第四話 背徳 ―琢磨―

33/35
前へ
/35ページ
次へ
「―――俺からも報告があるんだ、睦月」 脱力したように低い声でそう告げた。 彼が何を言うのか次の言葉を待っていると、 「父親に留学の話は?」 と確認するように尋ねる彼に、 「ああ、簡単にした。 綾部氏と縁が持てるなら、そんないいことはないと小躍りしていた」 と答えると、彼は小さく笑った。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

772人が本棚に入れています
本棚に追加