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『質問?あぁ、なるほど、"私が地球を救ったとはどういうことか?"か。そういえば言っていなかったな。』
さすがは神様とでもいうべきなのか、こちらの考えを完全に読んでいますね。
心を読まれるというのは中々に不快ではありますが、相手が相手ですからね。我慢しましょう。
という、私の考えすらも読んでいるはずだというのに気にしたそぶりを全く見せず自称神だという白い靄は声を発した。
『おまえが"見ず知らずの青年"に取引先に渡すはずだった大金を寄付しただろう?青年はそれを使って五年後に"温暖化を止める方法"を見つけ出したんだ。本当をいうとねあの世界、地球はあと数十年もすれば温暖化を始めとした、その他のことにより生き物の住めない星になっていた。つまり、お前は自らの命を犠牲に世界を救ったのだ。』
「なんと!あの青年の言っていた「世界を救うための寄付」とは嘘ではなかったのですね。面白そうでしたからお金を渡したのですが・・・まさかそれが世界を救うことに繋がるとは。」
あまりの事実についフフッと、笑ってしまう。
「やはり、世界は面白いことで溢れていますね。ちょっとした気まぐれで世界を救うとは、どこぞのドラマではありませんが実に面白い。」
クスクスと気がすむまで笑った私は地球ではない別の世界に繋がっているという穴に向かって歩き出した。
『む、少し待て。救世主よ。』
あと、二、三歩というところで白い靄に呼び止められた私は振り向いて靄の方を向いた。
「何でしょう?」
『この世界にいくに当たって二つ言わねばならんことがある。』
一体なんでしょうか?
『まずひとつ目。
これは、言うというより聞くことなんだが・・・。
お前はこれから見ず知らずの土地に行くわけなのだから何もないのは心細かろう。
なにか、願いはあるか?一応いっておくとお前のいく世界は科学は進歩していないが代わりに魔法が存在している幻想的な世界だ。その事を頭に入れて考えてみるといい。』
「願いをひとつ・・、その願いとは何でもいいのでしょうか?」
何でも叶えてくれると言うのならば、前世で唯一私を悩ませたアレを解決してほしいのですが・・・。
『ん?お前の言う"アレ"を叶えることは可能だがそんなことでいいのか?魔法がある世界なのだから無限の魔力や魔法の知識、強靭な肉体などでもいいんだぞ?』
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