第五話 月光 ―琢磨―

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ただ睦月の横顔を眺めていると、彼はそっと目を閉じた。 「―――良かった」 そう漏らした睦月に、何も言えずに眉間に皺を寄せた。 「佐和が幸せそうで、良かった」 睦月はそう言って、目の端を涙に光らせながら笑顔を見せた。 そして合図のようにこちらを見て小さく頷き、その光景に背を向けた。 睦月の複雑な心中を察し、何も言えないまま車に戻った。
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