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バターンッ!
「アディ!?」
ミカエルと同じ様にお父様が部屋に飛び込んで来た。
そして、ベランダのミカエルと私を見て、近寄って来る。
と、空に浮かぶルシファーを見て慌てて攻撃をしようとするが。
「クライス、止めろ。こいつは大丈夫だ」
声を低くしたミカエルに止められ、怪訝そうにしながら攻撃を止めた。
ルシファーはミカエルに微笑み、手を振って消えた。
「折角アディに頼まれて怪我を治したのにお前が傷付けたら、アディ、泣く所かお前の事嫌いになるぞ」
ミカエルがそう言うと、凄い勢いで私を見る。
私はキョトンとして首を傾げた。
「あいつ、以前同僚だった奴で、人間に恋して堕天しただけだから、悪い奴じゃ無い」
ミカエルの説明に納得したのか、お父様はコクンと頷き、私を受け取ると抱き締めた。
「無事で良かった」
「何か有れば直ぐに呼ぶさ。信用しろよな。それよか仕事は終わったのか?」
私の頭を撫でて言うお父様に、ミカエルの容赦ない一言。
「終わらせて直ぐに駆け付けたんだよ。ミカエルを信用しててもさ、アディが心配だったんだから仕方無いじゃないか」
ちょっと泣きそうになりながらそう言うと、私をベッドに戻す。
「まだお昼寝の時間だから、一緒にお昼寝しよう」
お父様はベッドに潜り込んでそう言う。
コクンと頷き、既に目がトロンとしているだろう私は、ちょっと疲れたかなー、と思いながら眠ってしまった。
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