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「アデリアです」
そう言うと。
「レオンです」
と返してくれる。
可愛いなぁ!
と、不意に手を握られる。
へ?
と思ったら、ニッコリ笑って、頬っぺたにちゅーをしてきた。
って、はいぃーっ!?
アデリアはキョトンとしていたけど、レオンが離れたらニッコリ笑う。
いや、どうしてそこで笑う!?
確かにレオンは可愛いけれども!
いきなりは無いよねぇ!?
「おや、もう仲良くなったのかい?」
お父様が見ていた様で、顔を引き攣らせながら聞いてくる。
コクンと頷き、レオンを見てニッコリ笑うアデリア。
えー、これってレオンを気に入りましたよ、って事なんですかねぇ?
すると、ゲオルさんがもう1人の男の子を連れてやって来た。
「この子はレオンの兄のネイズだ」
そう言って男の子を私の方へ押し出す。
「こんにちは」
挨拶されて、こんにちは、と返すと、レオンと同じ様に手を握ろうとするから、慌ててレオンの手を両手で包んだ。
これで握れまい。
って言うか、オートでも仲良くしたいのはレオンなんだね。
すると。
「ネイズとアディの婚約は無理そうだね」
お父様がゲオルさんに言った。
は!?
婚約って何!?
「確かにアデリアはネイズには興味が無い様だ。だが、レオンは気に入った様だな?」
「そうだね」
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