貴族の生活って

12/13
6812人が本棚に入れています
本棚に追加
/1260ページ
「アデリアです」 そう言うと。 「レオンです」 と返してくれる。 可愛いなぁ! と、不意に手を握られる。 へ? と思ったら、ニッコリ笑って、頬っぺたにちゅーをしてきた。 って、はいぃーっ!? アデリアはキョトンとしていたけど、レオンが離れたらニッコリ笑う。 いや、どうしてそこで笑う!? 確かにレオンは可愛いけれども! いきなりは無いよねぇ!? 「おや、もう仲良くなったのかい?」 お父様が見ていた様で、顔を引き攣らせながら聞いてくる。 コクンと頷き、レオンを見てニッコリ笑うアデリア。 えー、これってレオンを気に入りましたよ、って事なんですかねぇ? すると、ゲオルさんがもう1人の男の子を連れてやって来た。 「この子はレオンの兄のネイズだ」 そう言って男の子を私の方へ押し出す。 「こんにちは」 挨拶されて、こんにちは、と返すと、レオンと同じ様に手を握ろうとするから、慌ててレオンの手を両手で包んだ。 これで握れまい。 って言うか、オートでも仲良くしたいのはレオンなんだね。 すると。 「ネイズとアディの婚約は無理そうだね」 お父様がゲオルさんに言った。 は!? 婚約って何!? 「確かにアデリアはネイズには興味が無い様だ。だが、レオンは気に入った様だな?」 「そうだね」
/1260ページ

最初のコメントを投稿しよう!