帝のお仕事

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「エイナ、それ外せる?」 取り敢えず魔法封じの腕輪を取っておこうと尋ねると、エイナは力を込めて腕輪を壊そうと握るけど、流石にびくともしない。 「あら、無理ねぇ。身体強化も出来ないから自力では無理よ」 「その腕輪は一度嵌めてしまえば魔法でも物理的にでも壊せない。二度と外せない」 エイナが壊せないのを見て、おじ様が言うから、試しに僕が壊そうとしてみる。 身体強化しても駄目?……力ずくでは無理か。 魔法は……吸収される? 「後で壊して貰おう」 面倒臭いからレオンに頼もうと思いながら結界の解析を始めれば、おじ様が口を開く。 「壊す事など出来ないと言っているだろう。それに私達を拘束したところで、彼等が直ぐにやって来るだろう。こんな事をしても意味は無い」 「んー、向こうは向こうで帝が暴れてる筈だけどね?多分貴方が張ったんだろうけど、結界、壊れてるよね?」 僕が言った事に、訝しげな顔をしたが直ぐに眼を見開く。 「何故だ!?その腕輪と同じで物理的にも魔法でも壊せないものだと言うのに」 あ、そうなんだ?なら此処の結界も? って言うかさぁ。 「何で貴方がそんなもの張れるの?誰かに何か、して貰ってる?」 こうして話した限り、そこまでの結界を張れるだけの実力が有る様には見えないんだよなー。 すると僕の質問にピクッと肩が揺れた。 それをを見て確信する。
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