帝のお仕事

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アディが死んだ後、リサのギルドに居たレオンを、ミカエルがペンダントのアディの魔力を頼りに探し当て、クライス氏が事情を説明。 レオンは、今更、と家には戻らなかったけど、生きていた事は公表された。 そして、クライス氏の後見を受けて、貴族の集まり等には闇の大貴族現当主の弟として顔を出しているらしい。 兄弟仲は良かったもんね。 なので貴族の間では結構顔が知られているんだとか。 と、レオンから誰かに念話を送った様な魔力を感じる。 ザイルに状況説明、かな? 「このままでは私の家は跡継ぎが居らずに没落してしまうからな。手段を選んではいられんさ」 自嘲気味に笑いながらレオンの問い掛けに答えたおじ様。 「それが結果的に家を潰す事になるとわからなかった?それとも潰したかったの?」 そんな馬鹿には見えないんだけどな、と思いながらおじ様に尋ねてみれば。 「絶対に捕まらない筈だったんだ。この結界があれば。まさか壊されるとは……」 「俺は特別な属性を持っている。だからそんな小細工は意味が無い。それより貴方に力を貸してるのは誰だ?その代わりに何を差し出した?」 冷たい声でレオンが尋ねる。 再び口を真一文字に結ぶおじ様。 「まさか魔族が相手じゃないよね?」 違う事を祈りながら尋ねると、キョトンとされた。 ……取り敢えず違うみたいで良かったよ。
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