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あ、うん、容赦なく最善の選択だね。
「でも何か突然凄く苦しみ出したんだよな。リオウ、何かした?」
「勿論、呪い返しをね」
ルシィのニヤニヤ笑いにリオウも笑顔で返せば、グッジョブ!と言うルシィ。
「こいつ等を敵に回しちゃいかんな」
ザイルが顔を青くして呟く。
そりゃ、北の魔王と元大天使長の堕天使を敵に回しちゃいかんですよ。
とは言えないか。
ルシィは兎も角、リオウは素性を隠してるし。
北の魔王城に勤める軍人、って感じに思われる様にしてるからなー。
って言うか。
「でもこれ、気絶してるよね?話が聞けないよ?」
白い塊に近付いて靴の爪先でツンツンしてみるがピクリともしない。
「それなら起こせば良い」
リオウの言葉にルシィは顔に巻いてたチェーンを少し緩めて目と口の部分を広げた。
あ、息が出来なくなるから鼻は元々空けてあったよ。
そしてそれを見てリオウは白い塊に弱めの雷を落とす。
ピクン。
稲妻が白い塊を直撃した瞬間跳ねた塊は、意識を取り戻して呻き声を上げる。
「ウググ、ウガァ」
あー、起きたら起きたで、呪い返しの影響で苦しんで話せないんじゃないか?
苦しんでくれるのは良いけど、話は聞かせて貰わないとね。
「リオウ、少しの間だけ話が出来る様にして貰える?」
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